希少種、斑入りモンステラを茎伏せから育ててみる

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希少種 斑入りモンステラ

休眠していた観葉植物は3月に入ってから「まってました」とばかりに新しい芽を吹いています。
私はいいねいいねと眺めたり葉水吹いたりして眺めています。
斑入りの植物が好きなので、観葉植物もバラも斑入りのものを育てています。

今成長を心待ちにいているものの一つは斑入りモンステラです。
普通のモンステラはこんな感じですよね。深みのあるグリーンに大きな葉が印象的。葉に切り込みが入ったり、穴があく姿の奇怪さからラテン語のmonstrum(奇怪、異常)が語源となってMonsteraという名がついています。ファブリックにもよく使われていますね。

そして斑入りのモンステラはこんな風です。
なんだモンステラに白い模様が入っただけじゃないか。そうです。でもこれがほとんど流通していないのです。試しにモンステラ 斑入り 販売 で検索してもらえるとわかりますが、正規店での取り扱いは見つからないと思います。
手に入れる方法は、メルカリやラクマ、ヤフオクで個人的に株を育てて出品している人から買うというルートです。成長した株だと数十万円で取引きされているものもあります。

↓こちらは斑入りの中でも特に珍重されるハーフムーンと呼ばれるものです。葉っぱが真ん中から白、緑ときれいにハーフになります。これは必ずこの葉になるのではなく、出たり出なかったりと固定化するのも難しいので、出たらラッキーみたいなところもありますが、株によって、出やすい、出にくいの個体差があるようです。

こう育てればハーフムーンになる、という方法論がないのもおもしろいところ。

特徴としては、普通のモンステラよりも斑入りは色素が抜けている分日光に弱く日焼けしやすいので、直射日光を避けること。寒さにも若干弱いので5度を下回る場合は暖かい部屋に移動させることは基本です。

斑入りの植物はなぜ生まれるのか

斑入りの植物が生まれるのは大きく分けると3つの原因が挙げられます。

遺伝的原因

細胞質にある葉緑体が葉緑素の合成能力を失うと斑入りになる。なかには遺伝性が強く、安定な斑入りもあるが、多くの場合は非常に不安定な斑入りで、白葉や緑葉に分離してしまう。ただ、周辺キメラによる斑入りに変化して安定することもある。

生理的原因

過剰な紫外線によるダメージが原因で、葉緑体に成長する前段階の状態のまま成長しない、もしくは壊れた状態になっている細胞は、白く見え斑が入った状態になる。強光下に置かれた植物は劣悪な環境から身を守るため、葉を白くさせ、活性酸素をつくり出す量を減らすことがある。ウイルスの感染により葉緑体が破壊されるケースもある。

発生的原因

葉を作るもとの細胞において、特定の領域で色素の形成や葉緑体の分化がおかしくなると、その結果として葉の周縁部のみが白い斑入りとなる例で、発生段階における変化が結果として斑入りとなる。しかし、植物の成長には光が必要で、生理的原因も関わってくるので、分けて考えにく部分がある。
この3つが複合的に関わっているのではないかと言われています。つまりはっきりとはわかっていないことが多いのです。

斑入りモンステラの茎伏せ

茎伏せとはこんな感じで親株から切り離した茎を水苔や土の上に寝かせて育てる方法です。

2021年3月10日
まだ何も起こっていない笑。静寂です。根付くかどうかもわからない。
パートナーには「食べかけのアスパラガスか」と言われた希少モンステラ。まあたしかに現段階の見かけとしては反論できない状況ですね。
でもここは気温が上がる季節と植物の力の任せて待つしかないわけです。
この待って育てる感覚は、例えばブログで記事を書いていて、徐々に読んでくれる方が増えてくるのとも似ているなと感じます。

人間て、やってすぐに結果を実感できないと不安になったり、諦めたりしがちな生き物です。植物を育てることの効用のひとつは「待つこと」を教わることだと思います。まず種をまくことをしないと何も起こらないよな、ということも含めて。

成育期はまた追って書いていこうと思います。
茎伏せの方法はこちらのサイトで詳しく説明されています。


2021年3月16日
ほんとは茎伏せにはもっと気温が上がってからの方が適しているのはわかっていたのですが、手に入りやすい値段で売っていた茎を思わず買ってしまったのでした…。

昼間は南側の窓際、夜はちょっと寒いのでいちばん室温の高い部屋に移動させています。
でもなんとなく元気がないように見えます。

切り口の端っこの方が黒っぽくなってきて、まずいなという感じ。
このまま放っておくと徐々に痛んでいく姿を掲載するモンステラの茎九相図状態になる予感がします。。
水苔がけっこう冷たいので、これはやっぱり寒いんじゃないか。
モンステラ的には冷たい布団に寝かされてけっこう辛いのかも知れない。
湿ったところから痛んできている感じがします。

これでいいかどうかはわかりませんが、とりあえず半日ほど水苔に密着していたところを少し浮かせて、黒く痛みつつある部分は日光で消毒させないかしらと儚い期待をしてみます。

2021年3月26日
端から黒っぽくなり、日に日に乾燥して生気を失っていき、そして。

茎っていうか、これもう、枝やん!

しばらく水苔に乗せていたのですが、どうも冷たいような気がして、土の上に移動させたのですが、それもあまり功を奏さず。これはもうダメなのでしょう。。でもしばらくこのまま置いておこう。我が家の守り神として。そんな気持ちで、つまりこの茎伏せは失敗したということだと思われます。ああ悲しい!認めたくない!

失敗の理由として考えられること。

1まだ気温が低かった。(3月半ば。一般的には5月以降がいいとされる)

2買った茎に芽になる点がなく、新しい根も出ていなかった。見極めの甘さ。(それでも育つこともあると思いますが、初心者にはハードルが高かった)

趣味で育てて出品されているものを買う場合は、出品者によって出品段階で育つ状態かどうかのクオリティが違うので、多少値が張っても信用に足る実績のある人から買うのがベターですね。買ってダメにして文句を言うことはできません。買う方が目利きになりましょう。

現在斑入りモンステラの苗や茎はほぼメルカリやヤフオクでしか手に入らない状況です。値段も高騰しています。特にマドカズラの斑入りなんかはもう趣味で栽培する人にはもはや手が出ないレベルになっています。普通のマドカズラなら1000円程度なんですけどね。。斑が入っているという希少性だけでここまで差が出るのは冷静に考えると奇妙にも思えます。斑入りって植物的にはある意味バグのようなことですから。しかもちょっと育てるのに気遣いがいるし、弱いところがある。

希少であることに価値が生まれているわけです。鉱物なら宝石ですね。でも鉱物と違って植物のおもしろいところは安定しないところ、不確実なところ、育ち、枯れるところです。手に入れても、手をかけなければ価値も消え失せます。価値は維持しなければなくなる。うまくすれば何倍にもなる。そこが魅力でもあります。

私は価値のあるものでも手に入れるとなんだか「確かにこれ欲しかったし、自分のものになってうれしいような気がするけど、なんだかなー」と思うことがよくあります。手に入れた価値を金銭的な意味だけでなく、育むことができる、自分が魅力的だと感じるものを作ることができるのがおもしろいと感じます。しかも思い通りにはいかないわけです。植物のポテンシャルと環境と運と、偶然性に任せるしかないところがある。すべてを自分でコントロールできない良さがあります。それはつまり思いもよらないことを起こす楽しさです。

我が家の斑入りモンステラ、あとはこの子だけ。どうなることでしょう。念〜。


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畑山 紫
ライター

畑山 紫
(はたけやま むらさき)
ライター。植物とお茶、香りのするものが特に好き。
ビザールプランツの実生記録を主に投稿していきます。

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